【油博士コラム⑦】脂肪酸の種類(多価不飽和脂肪酸)

二重結合を2個以上持つ「多価不飽和脂肪酸」には、オメガ6系脂肪酸オメガ3系脂肪酸の2種類があります。

二重結合(ゆらぎ)の部分がたくさんあるこれらの脂肪酸を多く含むアブラは、「飽和脂肪酸」や「一価不飽和脂肪酸」よりもかなり軟らかい、固まりにくい液体の油になります。冷蔵庫で保存しても固まることはありません。また、「多価不飽和脂肪酸」は身体で作ることができないので、食事から摂る必要があります
しかし、1日に必要な脂質摂取量は50~80gというお話もしました。これは、オメガ6とオメガ3を含めての話です。必要だからといって摂り過ぎてはいけません。1日に摂る50~80gのうちで、どの油をどれくらい優先して取ればよいか?が大事になってきます。理想の比率としては、オメガ3を1とすると、オメガ6は2~4になるようなバランスが目安です。では、どのような食材や油脂にこれらの脂肪酸が含まれているのでしょうか?

【オメガ3】
オメガ3含有量の多い食材は水産物やえごま油、アマニ油など、食材が限られています。
意識して摂らないと不足してしまいます。
例:魚介類、エゴマ油、アマニ油、魚油

【オメガ6】
穀類を搾った油。ほとんどの液体の油がオメガ6にあたります。これらの油で調理した炒め物や揚げ物、菓子類にはかなり多くのオメガ6系脂肪酸が含まれていることになります。また、穀類を餌として育った食用肉にも多く含まれます。知らず知らずのうちに摂り過ぎてしまうのがオメガ6です。
例:サラダ油、揚げ物、スナック菓子など、
商品の栄養成分表示欄の上位に「植物油」とあるものは、ほとんどがオメガ6を多く含む油です。
一部例外として、オメガ9の多い植物油(オリーブオイル、米油など)があります。

魚介類やえごま油、アマニ油を1週間にどれくらい食べていますか? オメガ3は、意識して摂らないと簡単に不足することが想像できると思います。また、オメガ6の方は何にでも含まれているので、摂り過ぎに注意する必要があります。

オメガ6とオメガ3は、二重結合の始まる位置の違いで区別されます。たったそれだけの違いなのに、油の働きは全く別物なんですよ。

来月からは、これらの油が足りないとどうなるのか? また、たくさん摂り過ぎた場合はどうなのか? 詳しくお話していきたいと思います。

 


◆あぶら博士プロフィール(詳しくはこちら

*守口 徹 先生(薬学博士)

麻布大学 生命・環境科学部 教授
日本脂質栄養学会 理事長

 

 

 

 

*原馬 明子 先生

麻布大学 生命・環境科学部 特任准教授

 

 

 

 


※文章・画像等の内容の無断転載及び複製等の行為はご遠慮ください。

 

***あぶら博士コラム バックナンバー***

【油博士コラム①】油博士のご紹介

【油博士コラム②】エネルギー産生栄養素(三大栄養素)1

【油博士コラム③】エネルギー産生栄養素について②

【油博士コラム④】脂質とは?

【油博士コラム⑤】「油」と「脂」の違い

【油博士コラム⑥】脂肪酸の種類 飽和脂肪酸と一価不飽和脂肪酸