【あぶら博士コラム⑥】脂肪酸の種類 飽和脂肪酸と一価不飽和脂肪酸

油脂を主に構成している脂肪酸は、大きく「飽和脂肪酸」と「不飽和脂肪酸」に分けられます。
「不飽和脂肪酸」は、「二重結合」を持っている脂肪酸と言う意味です。 「二重結合」とは、脂肪酸の構造に「ゆらぎ」や車のハンドルのような「あそび」がある構造だと考えてください。 この「二重結合」が少ないと脂肪酸同士がきっちり整列できるので、常温で固まりやすくなります。 「不飽和脂肪酸」では、1個の二重結合を持つものを「一価不飽和脂肪酸」と言い、2個以上持つ「多価不飽和脂肪酸」とは全く働きが異なります。

常温で固体の「脂」は、主に動物性油脂に多いことをお話しましたが、この固体の脂は、まさに「飽和脂肪酸の塊」になります。
飽和脂肪酸を多く含む食品としては、バターなどの乳製品やラード、ココナッツオイル、カカオバターなどがあります。
一価不飽和脂肪酸を多く含む油脂の代表的なものにはオリーブオイルやこめ油があり、最近では、品種改良した一価不飽和脂肪酸のオレイン酸が豊富に含まれているベニバナ油やヒマワリ油などもあります。一価不飽和脂肪酸も飽和脂肪酸に次いで固まりやすいので、オリーブオイルを冷蔵庫で保存すると白く濁ってしまいます。

 

飽和脂肪酸と一価不飽和脂肪酸の一番の役割はエネルギー源です。これらのあぶらは直接摂る以外に、私たちの身体の中でも炭水化物から作ることができるので、ご飯やパン、麺類などの食べ過ぎにも注意が必要です。飽和脂肪酸や一価不飽和脂肪酸を多く含む油脂は、知らず知らずに消費するエネルギー以上に取っていて、体重を増加させているので気を付けてくださいね。

「一価不飽和脂肪酸」は、その二重結合の場所で、オメガ9とか、オメガ7などに区別されていますが、次回は、この「オメガ」脂肪酸の特徴について詳しくお話いたします。


◆あぶら博士プロフィール(詳しくはこちら

*守口 先生(薬学博士)

麻布大学 生命・環境科学部 教授
日本脂質栄養学会 理事長

 

 

 

 

*原馬 明子 先生

麻布大学 生命・環境科学部 特任准教授

 

 

 

 


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