【油博士コラム⑫】コレステロールについて

コレステロールは、かつて動脈硬化や心疾患などの循環器系疾患の原因の一つに考えられていました。そのため、「コレステロール」と聞くと、とにかく悪者のように扱われてしまいがちですが、細胞膜の構成成分であり、細胞の活動に重要な役割を果たしています。

コレステロールは脂っこいものを食べたときに放出される胆汁酸や(ステロイド)ホルモン、ビタミンDの材料にもなっています。コレステロールを多く含む食材には、レバーや魚卵、鶏卵、乳製品などがあり、これらの食品から吸収するだけでなく、必要に応じて体内でも合成しています。
さらに血液中のコレステロールは肝臓に運ばれると一部は胆汁酸へと作り変えられ、消化管へ放出されて脂質の消化吸収のために働き、排泄されることなく再び腸管で再吸収されるほど、体内では必要な物質です。

そのため、肥満や家族性高コレステロール血症のような異常な高値を示す疾患であったり、肝臓での分解が追いつかないほど毎日大量に摂取し続けなければ、それほど怖がるものではないと言われています。

 


◆あぶら博士プロフィール(詳しくはこちら

*守口 徹 先生(薬学博士)

麻布大学 生命・環境科学部 教授
日本脂質栄養学会 理事長

 

 

 

 

*原馬 明子 先生

麻布大学 生命・環境科学部 特任准教授

 

 

 

 


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***あぶら博士コラム バックナンバー***

【油博士コラム①】油博士のご紹介

【油博士コラム②】エネルギー産生栄養素(三大栄養素)①

【油博士コラム③】エネルギー産生栄養素について②

【油博士コラム④】脂質とは?

【油博士コラム⑤】「油」と「脂」の違い

【油博士コラム⑥】脂肪酸の種類 飽和脂肪酸と一価不飽和脂肪酸

【油博士コラム⑦】脂肪酸の種類(多価不飽和脂肪酸)

【油博士コラム⑧】オメガ3とオメガ6

【油博士コラム⑨】<「油」の種類と選び方> 隠れ油脂、加工食品、バランスについて

【油博士コラム⑩】<「油」の取り方①>調理方法について

【油博士コラム⑪】<「油」の取り方②>

【油博士コラム⑫】コレステロールについて

【油博士コラム⑬】トランス脂肪酸