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健康コラム

【腸活コラム】忙しい方に多い便秘タイプとは?

多くの方が悩んでいると言われている便秘。実は、便秘には食生活が原因によって引き起こされるものだけでも「押し出す力が弱いタイプ(弛緩性便秘)」「我慢タイプ(直腸性便秘)」「ストレスタイプ(痙攣性便秘)」の3タイプがあります。前回の【腸活コラム】では「押し出す力が弱いタイプ(弛緩性便秘)」についてお伝えしましたが、今回は前回に引き続き「我慢タイプ(直腸性便秘)」の見分け方とその対処法をお伝えします。

 

◍我慢タイプ(直腸性便秘)

仕事が忙しい方や女性に多いと言われているのがこのタイプです。便意があるのにもかかわらず、我慢してしまうことが原因で起こります。便を作ることができ、排泄する準備ができているにも関わらず我慢をすると腸の感覚が鈍くなり、便意を感じにくくなります。また、便が留まっている間に便の水分を腸が吸収してしまい、カチカチやコロコロの便になりやすくなります。

□我慢タイプ(直腸性便秘)チェックリスト

当てはまる項目にチェックしてみましょう

□便意を我慢することが多い
□便が固くコロコロしている
□いきんでも中々出ない
□出しても残便感を感じる
□便秘をあまり感じない
□仕事が忙しい
□水分をあまり摂らない(1日1ℓ以下)
□排便時に肛門が痛くなることがある
□便秘薬をよく使う
□痔である(トイレを我慢しやすくなる)

いかがでししたか?
3つ以上当てはまる方は「我慢タイプ(直腸性便秘)」の可能性があります。

 

◍我慢タイプ(直腸性便秘)の対処法

このタイプの最大の対処法は、「我慢」をせずに排便できる時間を確保することです。日中や夜などは仕事やプライベートなどの予定によりゆっくりトイレに行くことができないことも多く、我慢しやすくなってしまいます。その為、他の予定に左右されにくい「朝」の時間帯にトイレタイムを確保することが大切です。

◇対処法

◍朝にトイレに行く時間を作る(出ても出なくても3分は座る)
◍睡眠の時間を確保する(7時間程度、リラックスする時間を作る)
◍朝食を食べる(脳への排便の刺激を送る)
◍朝にコップ一杯の水を飲む(腸の動きを活発にする)
◍野菜・果物などの食物繊維を1日に両手のひら2杯分以上食べる
◍穀類・種子類に含まれているマグネシウムを摂る
(ゴマや雑穀など。便をやわらかくする)
◍水をこまめに飲む(200ml程度を1日5~8回に分けて。便をやわらかくする)
◍お風呂の中でお腹のマッサージをする

 

朝にトイレに行く時間を作るとともに、便のカサを増すために野菜や果物に含まれる食物繊維を意識して食べるようにします。量を一気に増やし過ぎると詰まる原因となりますので、1食につき小鉢1つ分(50g~100g)程度から増やすようにし、徐々に体を慣らしていくことがおすすめです。

 

◍我慢タイプ(直腸性便秘)の方におすすめレシピ

◍砂糖不使用!甘酒入り紅白なます

 

◇材料(2人分)
・にんじん:100g
・大根:150g
・塩(塩もみ用):適量
・毎日えごまオイル:2袋(6g)
・黒ごま:適量

A
・塩:3g
・酢:30ml
・甘酒(麹だけでできたもの):60ml

◇作り方

①にんじんと大根は皮をむき、5㎝の千切りにする。
②ボールに①を入れ、塩を入れてよく揉みこみ10分程度置く。しんなりしたら水で洗い、よく水気をきる。
③②にAを入れ、よく混ぜ合わせる。
④冷蔵庫で2時間程度漬ける。
⑤器に盛り付け、ごま、毎日えごまオイルをかけて完成。

◇レシピポイント
・根菜類であるにんじんや大根は便のカサを増し、腸を刺激して便通を促します。
・ごまに含まれるマグネシウムは便を柔らかくし、自然な便通を促します。
・甘酒には腸内環境を整える乳酸菌が、にんじんや大根には乳酸菌のエサである食物繊維が含まれており、セットで摂ることで効率的に腸内の善玉菌を増やします。
・にんじんに含まれるビタミンA(レチノール)は、腸をストレスから守ってくれます。オイルと相性が良く、オイルと併せて摂ることで吸収率が上がります。こちらのレシピではえごまオイルを使用しています。

 

いかがででしたか。以前お伝えした便秘タイプと見比べ、自分のタイプに合う対処法を組み合わせ実践していくことができるとよいですね。

 


◆加勢田 千尋さん(管理栄養士)
腸専門の食育学校を運営する
「一般社団法人CHO-JIN食育協会」代表。
腸の専門家として、薬やサプリメントに頼らない
腸を元気にする食事法を発信している。